※この記事には、ご指摘を頂いて、iCloudについて訂正が入ります。(詳しくはコメント欄参照)
ひとつ前のエントリで、てんちょからもらったコメントに「iPhoneの中の写真が全部消えた」というのがあったw
その後どうなったかは聞いてないのだけど、スマートフォンはこれが怖いですよね。
スマートフォンは電話というよりむしろ、OSで動く「パソコン」のようなものなので、何が起きるかわかったもんじゃないといいますか。
スマートフォンを狙ったウィルスが頭角をあらわしはじめているのも、やはり「ただの電話機」ではないということなんだね・・・
スマートフォンは写真をはじめ、非常に個人的な情報などを蓄積しやすい。メールはもちろん、クレジット情報にさえつながりかねない様々なサイトのアカウントや、他人の住所録 etc....
これらがウィルスでハッキングされたり、もしくはスマートフォンを落としたり・盗まれたり、そしてなにかの不具合でその情報一切が消えてしまったり・・・・
「データが消えてしまった!!」というのはよくパソコンで聞かれる感じだったのだけど、これからはスマートフォンで多く聞かれる時代になっていくんだろう。
パソコンの場合は「バックアップが重要」と言われてきた。たとえばMacなどは「Time Machine」というバックアップシステムが内蔵されている。
ということは、スマートフォンもやはりバックアップが大事ということになります。
スマートフォン内の、たとえば写真が消えてしまった場合、そしてバックアップがないとすれば、これを救出するのはあまり簡単ではない。復旧サービス業者に出して数万円かけたり、脱獄なども含むなにかしらの裏ワザで復旧を試みても、うまくいくかは「運」に近い。
だからやっぱり、バックアップ、ということになる。
で、iPhoneの写真のバックアップについては、iCloudという強力なシステムが組み込まれているのだけど、調べてみるとこれ以外にもクラウドサービスを使って簡単にバックアップできる方法がいくつかあるようなので、いろいろ試してみました。
今日はそのご紹介です。
中でも特に使えそうだったのが以下の4つ。基本的に無料で使えるもの。
・iCloud : フォトストリーム
・Dropbox
・Nドライブ
・Google+
それぞれ特徴や長所もあるので、好みやニーズでチョイスするといいと思います。
iCloud
まずは王道の iCloud : フォトストリーム から。
特徴
・iPhoneの基本システムなので機能をONにするだけ。使い方カンタン。
・新しい写真を撮るたびに、自動でサーバへバックアップ。(Wi-Fi接続時)
・写真だけでなく、iPhone内のデータもバックアップ。(これがiCloudの本来の機能)
・あっさりとパソコンやiPadと写真の同期・共有。
その他
・バックアップ期間は30日間。期間が過ぎると自動でバックアップ先から削除される。
・バックアップする必要のないような、失敗写真とかでも、Wi-Fi接続時に自動で送信されてしまう。
・その上、フォトストリームサーバ内の写真の管理(削除など)が現時点ではiPhoneからできない。
・フォトストリーム機能をOFFにすると、サーバ上の写真はすべて削除される。
・容量5GBは多いとはいえないねえ。
※訂正 ストレージの容量規模に関係なく、30日間写真1000枚までという制限。
これは今さらだけど、ほんとにすごいと思う。
iPhoneの基本システムとして組み込まれているから、一番楽に、意識しないで使える。
基本のストレージは5GB。追加ストレージは購入というかたちで年間使用料がかかる。
2012/6/19現在で、10GB/\1,700 20GB/\3,400 50GB/\8,500 という感じで、今時となっては決して安くはない。
ただ、写真をバックアップするだけなら基本の5GBでまあ、足りるかな〜とは思う。(※訂正 しつこいようだが、30日間1000枚であるw)
元来はiPhoneの中の様々なデータをバックアップするシステムで、写真のバックアップについては「フォトストリーム」という機能を使用する。このフォトストリームをONにすることによって、Wi-Fi接続時に自動でサーバーにバックアップが送信される。
注意しなければならないのは、Wi-Fi接続時にバックアップされることと、フォトストリームをONにした以降に撮影した写真のみ、送信されるということ。
まずは設定のしかたを見てみましょう。
iPhoneで、「設定」→「iCloud」→「フォトストリーム」と進みます。
そして、「フォトストリーム」をONにするだけ。
これで、これ以降に撮影された写真は、Wi-Fi接続時に自動でサーバーへ送信、バックアップされる。
撮影というか、カメラロールに新しく入ってきた画像をバックアップするので、撮影したものにかぎらず、サイトから保存した画像や、メールでもらった画像などもカメラロールへ入れたら、それらもバックアップ対象になる。
しつこいようだけど、Wi-Fiでないかぎりバックアップはされないので、Wi-Fiに接続しなかったらいつまでもバックアップはされない。
最近は良くも悪くも、あちこちに「Wi-Fiあります」みたいのがあるから、これらの機能を使用するなら、たまに接続しよう。
先にも書いたように、元来は「iPhoneそのものをバックアップ」するシステムなので、これは使わない手はない。
iCloudの設定画面の下の方に、「ストレージとバックアップ」という項目があります。
これでバックアップ体制に入ります。
上の画像の下の部分に書かれている条件時に、バックアップが作成され、これによって、いざiPhone買い換えました、壊れました、データ消えましたって時に、ある程度復帰させることができる。
ただ、iPhone全体をバックアップした上でさらに写真も・・・となると、5GBはやや心もとない。だから、フォトストリーム機能の使用は任意ということになっているんだなと思います。
このフォトストリームの一番すごいところは、このフォトストリームを通じて、自分の他のデバイス(パソコンやiPad)と一瞬で写真を共有できてしまうということ。
iPhoneとあわせてiPadも使っている人などは、迷わずONの機能でしょうね!
一番注意して欲しいことは、フォトストリーム上の写真の保存期限は30日間。その後は削除。ということと、フォトストリーム機能をOFFにすると、サーバ上の写真はすべて削除されるということ。これだけは気をつけて下さい。
お次は、Dropbox。
Dropbox
App Storeで見る
特徴
・もちろん無料
・カメラロール内の写真すべてを一気にバックアップできる。
・パソコン側にクライアントソフトがあれば、パソコン内へ自動で同期。同期速度、サイクルも速く、シンクロ率高し!
・バックアップ先から、カメラロールへ持ってくることも可能だよ!
・有名なだけに、様々なサービスやアプリとの連係も多い。
その他
・基本容量の2GBは、写真バックアップとしてはさみしすぎる。
・自動ではバックアップはできません。アプリを起動した時のみです。
・ヘルプがいまだに英語・・・・
クラウドサービスの認知と普及に最大の貢献をしたと言っていい、老舗のDropbox。
アプリを起動して、アカウント取得の手続きをすればその場から使用できます。
今回ご紹介する中では基本ストレージ容量が最も少なく、2GB。写真のバックアップ先としては心もとないと言ったiCloudの5GBよりさらに半分以下。ただ、友達を紹介したりなんだりすると、500MBごとに追加容量がもらえ、最大上限で18GBまでいける。
もちろん課金によって容量が増やせ、最大で1TB。
また、パソコン側にクライアントソフト(パソコン版のDropboxアプリ)があれば、パソコン内にDropboxフォルダが生成され、そこへデータが常に同期されている状態を保てる。
本来はこの同期性(共有)がDropboxの肝なのだが、要は、たとえば旅行先で写真を取って、iPhoneからDropboxへバックアップしておけば、帰ってからパソコンを起ち上げてすぐパソコンで取り出すことができる、ということ。
アプリを起動し、アカウントでログインできればすぐ使える。
初めて起動したのであれば、アプリ自体が使い方を説明してくれるのでそれに従うだけでOKなのだけど、一応ご紹介しておきます。
まずは画面右下のタブより、 [設定] → [カメラUL] → [カメラUL ON] へ進み、ONにします。
そしたら画面下のタブより、 [アップロード]を選択。
カメラロール内の写真のアップロードが開始されます。もちろん、機能するのはWi-Fi接続時のみ。3G通信では無理です。
保存用サーバへガンガン送信されていきます。カメラロール内すべて(動画を除く)ですから、最初の時だけは写真の数によっては少々気長に待つことになるかも知れません。ただし、アップロードが開始されれば、アプリを開いてなくてもバックグラウンドでアップロードを続けてくれます。
終了するとこうなります。
写真の閲覧は、[Dropbox]タブに表示される、「Camera Upload」フォルダからできます。
下の画像では一番上にあります。
開くと・・・・はいってますね!
任意の写真を開けば、それをカメラロールへ逆に持ってくる、という過程にも入れます。
カメラロール内の写真を一旦同期してしまえば、新しく撮った写真は、次にDropboxを起動した時にそれだけをアップロードしてくれます。
iCloudのフォトストリームの場合、自宅や会社内などで常にiPhoneをWi-Fi接続している状態の時、写真撮影する度に有無を言わさず送信されてしまうのだけど、このDropboxであれば、バックアップしたい時だけアプリを起動すればいいというわけ。
このDropbox、容量がバックアップ先としては心もとないですが、上に書いた「バソコンとの同期」がなによりの長所です。同期の読み込みも非常に速いです。この速さについては、クラウドサービス中でも最も速い部類です。
フォトストリームは「勝手にやってくれる」感じですが、「任意的に」を望む人は、Dropbox活用もありでしょう。
お次は、個人的に特にオススメの Nドライブ です。
Nドライブ
App Storeで見る
特徴
・無料でいきなり30GBの太っ腹容量。
・バックアップの送信が速い。
・カメラロール内すべてをバックアップ。動画もOK!!!
・Wi-Fiのみならず、3G通信下でのバックアップも可能。
・パソコンクライアントで、バソコンからもアクセス可能。
・Nドライブアプリ同士で、Bluetooth通信によるデータのやりとりができる。
・UIが綺麗で、使いやすい。
気になるところ
・これといって欠点がまだ見つからない。
・あえて言えば、パソコン側からの読み込みがちょっと遅いかな?
これはちょっと前までMac用クライアントソフトがなかったためになかなか使わないクラウドだったのだけど、やっとMac用が出たおかげで他の追随を許さないクラウドサービスとなってきた。
なによりいきなり最初から30GBだもの。
そのおかげで、なんの心配もなくパックアップできるし、写真のみならず動画までいけてしまう。
アプリを起動し、やはり最初はアカウントを取得、ログインする。
[設定]画面から、[自動アップロード]へ進む。
そして「今すぐアップロード」で、サーバへのアップロードが開始される。
この通り、動画もアップロード。
ちなみにアップロード速度は、環境にもよるだろうけどかなり速い。サービスとしては後発のため、サーバも速いんだろう。プログレスバーもサクサク動くので、つい見つめてしまうw
ちなみに、アップロードがはじまれば、アプリを終了しないかぎりバックグラウンドで続行する。つまり見つめている必要はなく、この間に別のアプリで遊んでてても構わない。
終了後、[ホーム] へいく。するとこんな感じに。なかなかいいですね。
写真や動画のところに、格納されているデータの数がバッジで出てますね。
写真を開いてみましょう。
入ってますね!!
サムネイルをタップすれば、その写真を閲覧できますし、カメラロールへ持ってくることも可能です。
ちなみに閲覧は圧縮画像なのでやや画質が落ちます。また、お気に入りに指定しておくと、オフライン上でも見ることができるようになります。
この次からは、アプリを起動する度に、新しい写真を自動でアップロードしてくれます。
このNドライブももちろん、パソコン側にクライアントがあれば、パソコンと共有も可能です。
30GBありますし、たまにアプリを起動してアップロードしておけば、「iPhoneこわれた!」「写真消えちゃった!」という時にがっかりしなくてすみます。
とにかくなんでもガンガン入れといて、その後はiPhone側のは消してすっきりさせておく、なんて使い方もできます。
「なんかこういうのよくわからないけど、ひとまずやっとこうかな」という人は、このNドライブはおすすめですよ。
お次は、 Google+ です。
Google+
App Storeで見る
特徴
・さすが世界のGoogle、容量無制限!
・Wi-Fiのみならず、3G通信下でもアップロード。アップロード条件もカスタマイズできる。
・動画もアップロードOK。
その他
・バックアップや、クラウドが本来の機能ではない。
・アプリは意外と使いづらい。わかりにくい。
うん、Google+は共有ソーシャル系サービスであり、その中にある写真のマネジメントサービスという感じです。
本来は、パソコンでGoogle+にアクセスして活用するサービスで、それのモバイル版。
クラウド、バックアップと割り切るには、ちょっといろいろ機能があるのでシンプルとは言えませんが、容量無制限は大きいですね。
使用にはGoogleアカウントが必要です。
バックアップという感じではなく、あくまでも「共有」の前提という感じなので、どちらかと言うとFaceBookのアルバムにアップする、というのに近いです。
ただ、アップロードは非公開のアルバムにされるので、任意で共有指定しないかぎり、それらが公開されることはありません。
そんな感じですから、アップロード先から必要な写真をiPhoneに戻したり、また削除とかもできず、パソコンへ渡すなどという道筋も基本的にありません。できるのは「共有するかしないか」に特化されています。
ですから、Google+に保存したところで、いざという時にバックアップデータとして扱いやすいかというとちょっと疑問ですが、果てしない量を置いておけるという点がなによりも長所となります。
最初に起動してログインすると、「ストリーム」画面からはじまります。いきなり知らない人たちの共有ストリームがランダムに(新着順?)に表示されますが、まずは左上のタスクボタンを押しましょう。
表示されるタスクから、[写真]を選択。
次に「携帯から」というエリアをタップ。ここには、最近の写真が表示されています。(画像ではここで使用したスナップショットです)
するとこうなります。
ここで任意を選択して、右上の[完了]を押すと、最近の写真がまずアップロードされます。
この行程ではまだ、「最近の写真」のみですので、必要であればiPhoneのカメラロール内すべてのデータをアップロードする行程へと移ります。
タスク画面へ戻り、右下の[設定]ボタンですすみます。
[アップロードするタイミング]を押します。
次の画面の、下の方に「全写真/動画をアップロード」というのがあるので、それを押すと「時間かかるけどいい?」みたいな警告が出て、同意すれば始まります。
アップロードが始まると、ただ下側がこうなるだけで、非常に地味です。
完了すれば、[写真}タスク → [携帯から] で、一覧が見られます。
アップロード中であっても、次々と追加されているので、画面を下に引っ張って離す、というよくあるリロード方法で更新、追加された写真が見られるようになります。
これで一応、Google+にはバックアップできたわけです。
パソコンのブラウザでGoogle+のサイトに行き、ログインすればこの内容をブラウザで見ることができます。また、ここからであれば削除などが可能です。
この次からは、アプリを起動するだけで自動で最新の写真をアップロードしてくれます。
もうすんごいいっぱい写真も動画あるので、果てしなく他へ保存したいの!!って人にはまあ、いいんじゃないでしょうかね。
ただ、今日のテーマは、「もしもの時の写真のバックアップ」ですから、そういう意味ではやはり、使いやすく管理のしやすいNドライブが一番おすすめかな!
容量は少ないが、帰ってすぐパソコンで開きたいという場合は、iCloud、Dropboxもありでしょう。
iPhoneから写真が消えて泣く、という話はたまに耳にするので、まだの人はこれを機にパックアップしておくといいかも知れませんね!
2012年06月19日
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あーっ、そ〜かっっっ
おっしゃるとおりですね!!!
クラウドの容量 = 写真の保存領域と勝手に解釈していました。
ご指摘ありがとうございます!!
iCloudはバックアップというより、デバイス間の共有にいい感じですね。
iPad mini買っちゃおうかなあ.....ああでも必要ない感じがする....
あーっ、そ〜かっっっ
おっしゃるとおりですね!!!
クラウドの容量 = 写真の保存領域と勝手に解釈していました。
ご指摘ありがとうございます!!
iCloudはバックアップというより、デバイス間の共有にいい感じですね。
iPad mini買っちゃおうかなあ.....ああでもまだ必要ない感じがする....